1974年名古屋市生まれ。4歳より早期音楽教育を受け、7歳から父のもとでギターを始める。その後、酒井康雄、鎌田慶昭に師事。東京大学卒業後渡独、1999年よりケルン音楽大学にてR.アウセルに師事し、首席卒業。古楽をK.ユングヘーネルに、現代音楽をP.アルヴァレスに、音楽現象学をH.リウの下で学ぶ。カールスルーエ音楽大学にてA.フォン・ヴァンゲンハイムに師事し国家演奏家資格を取得。
1986年学生ギターコンクール第1位、GLC最優秀賞、1988年クラシカルギターコンクール第1位、1995年東京国際ギターコンクール最高位となる。2004年ゲーベルスベルク国際ギターコンクール 第1位、 2005年ホセ・トーマス国際ギターコンクール首席入賞、2006年ノルバ・カエサリーナ国際ギターコンクール第1位、ジョアン・ファレッタ国際ギターコンチェルトコンクール第2位、聴衆特別賞など、多数のコンクールで入賞。
2005年ケネディーセンター主催のリサイタル出演に続いて、2006年ニューヨークにおけるバッファロー・フィルとの共演(全米およびEU全域にラジオ中継された)を皮切りにドイツ、アメリカ、スペイン、モンテネグロ、ブラジル他のオーケストラと共演。アルゼンチンの“世界のギター音楽祭”他、ヨーロッパ、アジアのフェスティヴァルに招かれリサイタルを行う。西ドイツ放送、アルゼンチン国営放送、西ニューヨーク放送等へ出演。ドイツ、エルツゲビルゲ・フィルハーモニーとの共演で、武満徹、林光、ロドリーゴの3協奏曲を一晩で演奏する。
2008年南米ツアーにおいては、ブラジルで日系移民100周年記念事業の一環として、林光のギター協奏曲「北の帆船」を南米初演。2011年より日本に活動の拠点を移し、定期的に東京と名古屋でリサイタルを開催するなど活発に演奏活動を行っている。NHK・名曲リサイタル出演。2015年セントラル愛知交響楽団定期演奏会において林光『北の帆船』を共演。武満徹音楽祭in福岡では2016年武満徹没後20周年記念リサイタル、2018年ソプラノ、フルート他との共演でギター作品を演奏し好評を博す。
CDでは、コジマ録音ALM RECORDSより2010年「アセントゥアード」、2013年「すべての人のための祈り〜ラテン・フォルクローレの煌めき〜」をリリース。いずれもレコード芸術特選盤、読売新聞サウンズボックス特選盤など各方面より高い評価を得る。2015年ドイツMDGレーベルより「Japanese Guitar Concertos 日本人作曲家によるギター協奏曲/武満徹、細川俊夫、林光」を世界同時リリース。
2013年名古屋音楽ペンクラブ賞(2012年宗次ホール主催公演の演奏に対して=共演:大橋多美子ソプラノ)、2015年第31回名古屋市文化振興事業団芸術創造賞受賞。
指導者としては 『カルレヴァーロ奏法講座』、『パルス・トレーニング講座』 が好評を博している。名古屋音楽大学非常勤講師。
ギターは魅力的な楽器である。
そしてギター奏者の中には、その楽器を、いやが上にも魅力的に弾きこなすことのできる、選ばれた人びとがいる。
ここにお聴きの若き名手、谷辺昌央は、疑いなくその一人である。
濱田 滋郎
ロッシニアーナ
ギターで聴くオペラの世界
日本人作曲家によるギター協奏曲集~武満 徹、細川俊夫、林 光
すべての人のための祈り 〜ラテン・フォルクローレの煌めき〜
アセントゥアード